東京ガーデンテラス紀尾井町の敷地内にあるパブリックアートをご紹介します。

紀尾井町の時と人と緑をつなぐアートを。

江戸時代は大名屋敷、明治以降は皇族の宮家邸宅があった由緒正しい歴史の地に誕生した豊かな自然環境を備え、文化や人々の交流を生み出す街
「東京ガーデンテラス紀尾井町」。

この街にふさわしく散策に彩りを添える、紀尾井町の時と人と緑をつなぐアートを、敷地内の各所に配しています。

A.Echoes Infinity
~Immortal Flowers~

大巻 伸嗣

2015-2016、ステンレス、鏡面加工、ウレタン塗装、
W8,000×H8,000×D8,000㎜
2015-2016、アルミニウム、ウレタン塗装、No.1(空の広場近く):
W2,120×H3,050×D1,200㎜、No.2(花の広場近く):
W2,100×H2,760×D1,600㎜

紀尾井タワーの入口に咲き誇る大きくカラフルな花々と、そこに集う蝶たち。日本の伝統的な花柄や紋様が、命を吹き込まれて躍動するかのようです。そこから伸びる江戸史跡城外堀跡でもある弁慶濠沿いの桜並木側にも、桜の大輪にとまる蝶。生命の永遠の循環と、限りある個の命の一瞬一瞬の大切さを追求する作家の表現が、水辺の四季を彩ります。

ART紹介動画

B.空玉/紀尾井町

青木 野枝

2016、コルテン鋼、W2,754×H3,048×D1,707㎜

赤坂御門跡とつながる広場には、周りの緑や街並と調和するように、リズミカルに組み合わされるリングが。鋼鉄製ながら柔らかさを感じる姿は「水が地から上昇し、また戻ってくる世界」を表します。

C.the wind of self

坪田 昌之

2016、大理石、H1,300×W1,800×D200㎜

紀尾井レジデンス入口には、吹き抜ける快い風のようなフォルムの大理石彫刻。目には見えずとも感じる風の優しさや快活さ、太古から大地を巡る力強さが、現代人もまた自然の一員だと思い出させてくれます。

D.White Deer

名和 晃平

2016、アルミ鋳造、H6,000×W4,042×D4,442㎜

「水の広場」には、大空を仰ぐ白い大きな鹿の彫刻が設置されています。鹿は古来より「神使」として信仰を支えるイメージとして人々に親しまれてきました。最新技術により鹿の剥製を3Dスキャンして制作された鹿の彫刻は、時を超え、見る人々に様々なメッセージを届けます。

鹿は、古来から「神使」や「神獣」として、アニミズムや神道などの信仰を支えるイメージとして、様々な場面で登場し、親しまれて来ました。近年、日本では鹿が増え続けています。天敵である日本狼の絶滅に加え、温暖化や限界集落の増加、林業、リゾート開発なども要因と言われています。人里に時々現れる鹿は、「迷い鹿」と呼ばれるそうです。この大きな白い鹿は、インターネットに現れた鹿の剥製を取り寄せ、全身を 3D スキャンして得たデータを元に制作されました。東京という大都会を彷徨い、長い冬を過ごしたせいか、角が大きく伸びています。空を仰ぎ、春の兆しを感じています。

ART紹介動画

E.ヨヨ

隠崎 麗奈

2015-2016、大理石、W1,400×H1,800×D1,400㎜

庭園のなか、純白の真珠をモチーフにした雫型のアートとの出会いは、人々の心を楽しませてくれます。真珠は代々受け継がれる「生きる宝石」とも呼ばれ、雫は生きるものすべてをつなぐ水を象徴します。

F.息吹く朝(いぶくあさ)

竹田 康宏

2016、ガラス繊維、ビニエステル樹脂、ステンレス鋼、フッ素樹脂塗料、W1,300×H2,100×D450㎜

水と緑あふれる「芽生えの庭」で、可愛らしいフォルムと鮮やかなレモン色がひときわ映える作品。新たな若芽や蕾を感じさせるその姿は、命の成長への祈り、未来の希望も宿します。

G.System No. 31

ジュリアン・ワイルド

2016、ステンレス、W2,000×H2,000×D500㎜

清水谷公園とつながる木立の手前には、優美で繊細な白銀の楕円型彫刻。刻々と変わる陽光を受け変化する様は、森の空間に走る軽やかな描線や、樹木や蜘蛛の巣など自然の営みを想像させます。

H.空の記憶 2016

西野 康造

2015-2016、チタン合金およびチタン(電解着色)、ステンレススチール、W28,800×H250×D4,800㎜

紀尾井タワーオフィスエントランスに浮かぶ、雄大なスケール感と凛とした透明感あふれる作品。建物の高層階から望む大空をイメージした、美しいチタン合金が織りなす曲線、また黄・青・紫のグラデーションが特徴です。それらは変わりゆく空の色や開放的な風の動きとなり、屋内にいながら街の「空の記憶」に包まれるような感覚を与えてくれます。