講師：中島 さち子
今回のKIOI STEAM LABは台風の目や風、洗面所で水を流す時に生まれる水の渦の不思議と数学との関係を探っていくセミナーでした。
まずは、「ケーニヒスベルクの7つの橋」に代表されるように、一筆書きが可能かどうかを知るためには、省略図を書いてみたり抽象化して本質以外をそぎ落とせばみえてするものがあると、参加者は手元の紙にペンを走らせながら体感的に学びました。次に、いろいろな正多面体に使われている点・辺・面の数を表にあらわし、実はどんな多面体でも「点+面＝辺+2」であるということ、これにたどり着き堂々と発言した小学生には会場から拍手がおこりました。
柔らかな視点をつかうことで見えてくる数学の楽しさ、またトポロジー（位相幾何学）の観点からは、コーヒーカップとドーナツの形状は異なるが同じ空間とみなすことができると、いろいろなものをトポロジーのみで考えてみましょう、とセミナーは進んでいきました。
風の世界とトポロジーの関係性が徐々に紐解かれていき、時に会場の参加者が中島さんに突っ込みを入れると「間違いがあるのは教育的ですね」と返し、中島さち子さんらしい軽快な語りで、今回も参加者とのコミュニケーションを大切にしたゆらぎと遊び満載のセミナーとなりました。
